新型コロナウイルスの影響で、国内のバレエコンサートや公演の延期・中止が続いていましたが、この夏から徐々に開催予定の話が耳に入るようになってきました。
バレエファンにとっては、公演の再開を待ち望んでいた一方で、劇場やホールで新型コロナウイルスの感染対策がどのように行われているか、気になるところかと思います。
そこで今回は、バレエ公演の状況や、劇場・ホールでどのような感染対策がとられているのかを調べてみました。
※この記事でご紹介する公演は、今後の感染状況によりスケジュールが変更・中止になる可能性もあります。詳細は各劇場や団体の公式サイトをご確認ください。
新国立劇場では7月24日から新作のバレエ公演
新国立劇場では7月24日から、『こどものためのバレエ劇場 2020「竜宮 りゅうぐう」~亀の姫と季ときの庭~』の公演が決まりました。
こちらは、有名な昔話「浦島太郎」をモチーフにした世界初演・新作バレエ公演とのこと。どんなストーリーや演出になるのか、お子さんはもちろん、大人も楽しめそうな作品です。
劇場内では、こまめな手洗い、アルコール消毒、マスク着用のお願い、といった基本的な対策の他にも、以下のような特徴的な感染対策がとられるようです。
- 前後左右を空けた全指定席(親子でも間隔を空ける、座席移動もNG)
- 来場カードに氏名・緊急連絡先を記入
- 開場・休憩時に劇場内の換気
- クローク・給水機使用、オペラグラスやひざ掛けの貸出、ブッフェ、託児サービス、喫煙所の休止
- 看護師が常駐
- 退場は、座席ブロックごとに行われる
- 出演者・スタッフ等全関係者は、健康・衛生面での徹底管理
また、以下のようなことはご遠慮いただくようです。
- 37.5℃以上の発熱、体調不良、陽性者との濃厚接触がある方等の入場
- 客席、ホワイエ等での歓談や接触
- 「ブラボー」などの声援(拍手はOKのようです)
- 出演者等の入待ち、出待ち、プレゼントの預かり
詳しい感染対策や注意事項は公式サイトに掲載されていますので、観劇される方は事前にチェックされることをおすすめします。
新国立劇場公式サイト 新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願い
ちなみに「カンフェティ」など一部のチケット販売サイトでは、チケットを購入された方に無料でフェイスシールドがプレゼントされるようです。
先日から新国立劇場で公演が行われている演劇「願いがかなうぐつぐつカクテル」でも、出演者が飛沫防止のため透明なフェイスシールドを着用して公演が行われました。
私たちも、マスクやフェイスシールドの着用、こまめな手洗いや消毒、ソーシャルディスタンスをとる、歓談を控えるなど、「感染しない・広げない」ためにできる対策をしっかりとって、気持ちよく観劇しましょう!
8月から各バレエ団でも公演予定が
牧阿佐美バレヱ団では8月11日に、席を半分に減らして空きを確保する等の感染対策を行い、「サマー・バレエコンサート 2020」を開催予定です。
また、東京バレエ団では8月8日に、自スタジオ内のステージから換気の良い会場に場所を変更する等の感染対策を行い、「Choreographic Project 2020 in めぐろバレエ祭り」を開催予定です。
こちらは、オンラインでも同時配信を予定しているそうです。
他にも各地で、消毒、換気、座席を空ける等の感染対策を行った上でバレエ公演やイベントが予定されているようです。
観劇される方は、公演・イベントの公式サイトなどで、新型コロナウイルス感染対策に関するお願いや注意事項を予めチェックしておきましょう。
発表会やコンサートの開催を検討・予定している主宰者様へ
徐々に各劇場やホールも再開されており、この夏以降、バレエの発表会やコンサートの開催を検討(または予定)されている主宰者様もいらっしゃるかと思います。
新型コロナウイルスの影響により、今後は舞台の準備に加えて感染対策もとる必要があるため、どのように対策を行うかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
開催予定の劇場・ホールで定められた感染対策ガイドライン以外にも、先程ご紹介した新国立劇場での感染対策や、「緊急事態舞台芸術ネットワーク」で公開されている感染対策ガイドラインも参考にされるとよいかもしれません。
「緊急事態舞台芸術ネットワーク」は、新型コロナウイルスの影響による状況を受けて組織されたネットワークで、現在多数の有名劇場や団体がこのネットワークに参加・賛同しています。
感染対策ガイドラインの内容も詳しく書かれており、今後の状況によって随時改訂も行われるようです。(文部科学省のサイトでも、こちらのガイドラインがリンクされています)
ご覧になる場合は、公式サイトで公開されている最新のガイドラインをチェックしましょう。
また、無観客ライブ配信での舞台を検討・予定されている主宰者様もいらっしゃるかと思います。
無観客ライブを配信することにより、補助金が支給される都道府県や文化団体もありますので、お住まい(または会場)の地域の情報を調べてみてくださいね。
新型ロナウイルス感染が一日も早く収束し、皆様がバレエの舞台を心から楽めるようになりますよう願っております。