バレエ作品を知っておこう~白鳥の湖

白鳥の湖ストーリー お子さま・バレエ初心者向け

バレエには、「白鳥の湖」をはじめ、「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」「ドン・キ・ホーテ」「コッペリア」「ジゼル」といった有名なバレエ作品が沢山あります。

もし発表会やコンクールなどでバレエ作品の役柄を演じることになった場合、その作品のストーリーを知り、演じる役の気持ちをイメージしてみることをおすすめします。
というのも、バレエは技術的なものだけでなく、その役柄になりきって演じる表現力も大切になってくるからです。

そこで、まずはバレエ三大作品として有名な「白鳥の湖」のストーリーを、幕ごとに分かりやすくご紹介したいと思います。
「白鳥の湖のタイトルは知ってるんだけど、どんなあらすじだったかな?」という方は意外と多いのではないでしょうか。ぜひご覧になってみてくださいね。

第1幕 王子の成人式

昔々、ある王国でのお話です。
その国では、王子のジークフリートが成人式を迎え、お城の庭にはたくさんの人がお祝いに集まっていました。
そこに王妃も現われて、「明日の夜の舞踏会で、招待している女性の中から結婚相手を選びなさい」と王子に話します。

しかし、まだ恋を知らず、結婚に気が乗らない王子は浮かない様子。
憂鬱な気持ちを晴らそうと、王妃から贈られた弓を手に、白鳥が住む湖へと狩りに出かけます。

第2幕 湖での出会い

王子が湖に着く頃には、日も暮れて暗くなっていました。
湖には美しい白鳥たちが泳いでいます。
そこに月の光がさすと・・・なんと白鳥が、人間の娘へと姿を変えていくではありませんか。

人間になった美しい娘-オデット姫に、王子は心を惹きつけられます。
王子はなぜ白鳥になっていたのかを尋ねると、オデットは悲しそうに語り出しました。

「私は、ロットバルトという悪魔に白鳥にされてしまい、夜の間しか人間に戻ることができなくなってしまいました。
悪魔の呪いを解くには、まだ誰も愛したことのない男性が、私に愛を誓ってくれなければなりません・・・。」

それを聞いた王子は、美しい姫を救うため、自分が愛を誓おうと約束します。
そして、明日の舞踏会、つまり結婚相手を選ぶ場に来てくださいと、オデットに話しました。

第3幕 王宮の舞踏会

そして、翌日の夜の舞踏会。花嫁候補の姫たちが、着飾って踊っています。
しかし王子の心にあるのは、目の前で踊る姫たちではなく、昨夜出会ったオデットのことだけです。

そこに突如、オディールという、オデットにそっくりの娘が現れます。
一緒に踊っているうちに、王子はこの娘がオデットに違いないと思い、彼女に愛を誓ってしまいます。

しかしオディールは、実は悪魔ロットバルトの娘だったのです。悪魔の力で、王子がオディールをオデットと思い込むよう仕組んでいたのでした。
「これでオデットは人間に戻れない」と、悪魔と娘は高笑い。

影からその様子を見ていた本物のオデットは、悲しそうに湖へ去って行きました。
悪魔にだまされたことに気づいた王子は嘆き、オデット姫のいる湖へと向かいます。

第4幕 悪魔との決着

湖ではオデットが悲しみにくれていました。
そこに王子が現れ、オデットに愛の誓いができなかっとことを心から詫びました。
オデットが王子のことを許したとき、そこに再び悪魔が現れます。

王子は悪魔に戦いを挑み、激しい戦いが繰り広げられました。
そして悪魔を倒しますが、オデットにかかった白鳥の呪いは解けません。

永遠に白鳥の呪いが解けず、現世では結ばれることもないと知ったオデットと王子。
2人は一緒に湖に身を投げ、その魂は来世で永遠に結ばれるのでした。

物語の結末は様々。ハッピーエンドになることも

ここでご紹介した物語は、来世で結ばれるものの、オデットと王子が湖に身を投げて亡くなってしまうという悲しい結末でした。

しかし、実は白鳥の湖は、演出によって終わり方も様々。
王子だけが死んでオデットが悪魔に連れ去られる物語、悪魔を倒し白鳥の呪いが解けて2人が結ばれるハッピーエンドの物語、などがあります。

いろいろな白鳥の湖の作品を鑑賞してみるのも、おもしろいかもしれませんね。

新国立劇場チャンネルより 3分でわかるこどものためのバレエ劇場「白鳥の湖」

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