【近視でお悩みの方へ】オルソケラトロジーについて調べてみました

お子さま・バレエ初心者向け

以前、バレエとメガネに関する記事を書きましたが、予想以上に多くの方にご覧いただきました。
バレエでは発表会やコンクールでメガネをつけられないということから、やはり視力に悩む方(特にお子さん)が多いのではないかと思います。

その記事では、「オルソケラトロジー(ナイトレンズ)」という小学生のお子さんでも始められる視力矯正法について簡単にご紹介しました。
オルソケラトロジーは、夜寝ている間に矯正用の専用レンズをつければ、日中は裸眼で過ごすことのできる矯正法です。
バレエをはじめ、サッカー、ドッジボール、水泳、体操、ダンスなどの、メガネをかけづらいスポーツをしているお子さんには嬉しい矯正法ですね。

今回は「オルソケラトロジーをもっと知りたい」という方のために、メリット・デメリットについて詳しくご紹介したいと思います。

以下掲載している情報は、私が実際に、専門の眼科医の方やレンズ着用経験のある知人から聞いた情報です。
病院によっては方法や説明が異なることもあるかと思いますので、あくまで参考情報としてご覧ください。

オルソケラトロジーのメリット

日中裸眼で過ごせる

何と言っても一番のメリットがこれ!夜間のみ専用のレンズをつければいいので、日中は裸眼で過ごせます
メガネのことを気にせずに、バレエのレッスン、発表会、コンクールなどに集中できるのはとても嬉しいですよね。

年齢制限がない

オルソケラトロジーは基本的に年齢制限がありません。そのため、保護者の適切なサポートがあれば、小さいお子さんでもつけることができます。

手術しなくてもいい

オルソケラトロジーは、レーシックやICLのように目の手術は必要ありませんので、比較的安全性の高い視力矯正法と言われています。

近視の抑制効果も期待できる

個人差はありますが、日常的にレンズをつけることにより、近視の抑制効果も期待できるそうです。

近年、オルソケラトロジーは子供の近視進行を防ぐ有効な治療法として、各国の大学、研究機関等で積極的に研究・報告が行われ、様々な文献において50%前後の近視抑制効果が報告されております。

オルソためそ。近視・近視性乱視のための視力矯正治療「オルソケラトロジー」より引用

子供の装着は保護者がフォローできる

オルソケラトロジーのレンズは夜間装着するため、着け外しは基本的に「就寝前」と「起床後」です。つまり自宅で行えるため、お子さんのレンズの着け外しも保護者の方がフォローしてあげることができます

通常のコンタクトレンズの場合、お子さんの外出時のレンズトラブルが心配ですが、オルソケラトロジーに関してはその点は安心ですね。

お試しが可能

オルソケラトロジーは保険適用外のため料金も高めですが、適用検査代を含めて数千円程でお試し体験ができる眼科が多いです。
適用検査後、数日~1週間ほどトライアルレンズをつけて体験ができるので、少しでも不安のある方はまずお試しからはじめることをおすすめします。
(価格や内容は眼科によって異なりますので、詳しくはお問い合わせください)

オルソケラトロジーのデメリット

元の視力が良くなるわけではない

オルソケラトロジーのレンズを外すと、一時的に良くなった視力はだんだん元に戻っていきます
レンズをつけることでずっと視力が回復する、というわけではありませんのでご注意ください。

費用が高め

オルソケラトロジーは保険外治療となるため、通常のコンタクトレンズよりも料金が高めです。
両眼のレンズで10万円弱~30万円程かかる他、購入後も眼科の定期検診(3か月に1回程度のところが多いです)費用が必要となります。
(眼科によって、レンズや検診の料金は異なります)

定期的な着用・ケアが必要

オルソケラトロジーのレンズを外して時間が経つと、視力がだんだん元に戻ってしまうため、基本的には毎晩レンズをつけて寝る必要があります。(個人差はありますが、1~2日レンズをつけなくても視力が良い状態をキープできる方もいるようです)

また、良好な視力矯正効果を保つため、そして角膜感染症などの目の病気の予防のためにも、専用の洗浄液を使用するなど、レンズはいつも清潔に保つ必要があります。

さらに、目にトラブルが起きていないか、眼科で定期的な検診も必要となります。そのためレンズ着用後の通院のことを考えて、ご自宅から近い病院を選ぶ方もいらっしゃるようですね。

目の状態によっては使用できないことも

強度の近視、乱視などのある方には使用できない場合があります。(使用しても十分な矯正効果が得られないため)
また、アレルギーやドライアイの症状が強い方なども不適応となることがあります。
専門の眼科では、オルソケラトロジーの適応検査が受けられますので、不安な方は相談してみましょう。

睡眠時間の確保がある程度必要

オルソケラトロジーは、夜にレンズを着けて、眠っている間に角膜の形を矯正します。
矯正に必要な時間は、およそ6~7時間
そのため睡眠時間がこれより短い方は、十分な矯正効果が得られないことがあるそうです。

また、レンズをつけて寝るということに最初は慣れず、眠りが不安定になる方もいるようです。

状況により視力が不安定になることも

レンズをつけている間に、大きく寝返りをうったり、うつ伏せになって寝ていると、レンズがずれてしまうことがあります。
レンズがずれると十分な矯正効果が出ず、日中は視力が不安定な状態になってしまうかもしれません。

また、レンズの装着時に目をこすることも、目に傷がついたり、レンズのずれの原因となります。
花粉症の症状が強い時期は、どうしても無意識に目をこすってしまうため、この時期はオルソケラトロジーのレンズをお休みしてメガネにする方もいるようですね。

暗い場所で光がまぶしく感じることも

個人差はありますが、レンズの形状の関係で、暗い場所で光をまぶしく感じたりにじんだように見える場合があるようです。

コンタクト、目薬に慣れが必要

オルソケラトロジーのレンズはハードコンタクトレンズで、通常のコンタクトレンズよりも大きめのサイズとなっています。
そのため、眼科で着け外しの指導はしてもらえるものの、はじめてコンタクトレンズをつける方は、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません

また、レンズの着用前に専用の目薬もつけるのですが、目薬が苦手なお子さんなどはやはり慣れが必要になると思います。

コンタクトレンズ特有の症状が出ることもある

オルソケラトロジーも、通常のコンタクトレンズと同様のトラブル(角膜炎など)が起こることがあります。
目の充血、異物感、痛み、かゆみなどの症状が出た時は、無理にレンズをつけず、早めに眼科を受診するようにしましょう。

さいごに

このように、メリットとデメリットが様々なオルソケラトロジーですが、やはりまずはご自身(またはお子さん)が実際に体験されてみることをおすすめします。

興味のある方は、オルソケラトロジー対応の専門の眼科で相談してみてくださいね。

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